設計者×施工者×施主 三位一体で仕上げた住まい
「休日前には、家族の皆でキャンピングの用意をして、休日の朝には、台所や収納から荷物を皆でキャンピングトレーラーに積み込んで、気軽に出かけたい。
そんなキャンピングトレーラーと共存する家を造りたい。近々購入するので、この家の設計はトレーラーの軌道解析から始めて欲しい。」
設計期間最高記録をたたき出したこの家の設計は、お施主さんの熱い言葉と握手から始まりました。
軌跡の解析も机上に始まり、実際にトレーラーを購入されてからは、大きな駐車場にコーンを並べて道路と建物との位置確認をすることで、牽引する4WDの車の頭が建物に当たらないように10度振るというアイデアがお施主さんから生まれます。
大きな屋根がある外居間やキャンピング用品を入れる外部収納、その上に造った中2階の高さにある書斎コーナーなど、どうしても普段は予算という制約から、なかなか実現しない空間を一つ一つ必要性と金額を確認しながら構築していきました。
拘った分、お施主さん自ら施工に参加して、職人さん達と一緒になって造り上げていく姿に、失われた家づくりの本来の姿がそこには確かにありました。