つながる大広間の家
計画地 | 浜松市中央区大瀬町 |
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用途 | 戸建住宅 |
延床面積 | 92.74㎡(28坪) |
規模・構造 | 木造2階建 |
その他 | [性能等級] ・長期優良住宅 ・耐震等級3 ・断熱等級6 [断熱気密] ・UA値0.33 ・C値0.24㎠/㎡(完成時) |
時と場所、そして家族がつながる大広間の家をつくる
現在、保育園と小学校に通うお子さん3人とご夫婦のための住まいです。
子供の成長に合わせて、部屋を分けたり、またつなげたりとライフプランに応じて変化できる平屋住宅です。
勾配天井の解放感のある広々としたリビング(大広間)を中心に、家族が自然と集えるような間取りになっています。子どもたちの成長に合わせて、子ども部屋を仕切れるように計画し、窓やコンセント・照明などは、部屋を独立させても問題なく使えるように設置しています。
子どもたちが巣立ち、将来、夫婦二人暮らしになった際にも、再び広々としたリビングに戻せるように、柔軟性のあるプランを採用しました。
一年を通して快適な住まい
建物は南に向けることで夏の強い日差しをカットし、冬は太陽光を多く取り入れられるような配置としました。これにより、エアコンのエネルギー使用量を削減しつつ、一年を通して快適な住環境を実現できます。
外壁材と屋根材には、耐久性に優れたSGL鋼板を採用しました。クリーム色の外壁材とグレーの屋根材を用いたシンプルな外観デザインに。5寸勾配の切妻屋根とバランス良く配置された開口部が、かわいらしい印象を与えます。
地震への備えと子育て期に負担の少ない住宅性能
[性能等級] | ・長期優良住宅 ・耐震等級3 ・断熱等級6 |
[断熱気密] | ・UA値※10.33 ・C値※20.24㎠/㎡(完成時) |
※1UA値(外皮平均熱貫流率):床、外壁、屋根、天井や開口部などを通過して外部に逃げる熱量を、外皮全体で平均した値で、熱損失の合計を外皮面積の合計で除したもの。値が小さいほど断熱性能、省エネ性能が高いことを示します。 ※2C値(相当隙間面積):建物の気密性能を表す指標で、建物全体の隙間面積÷延床面積で求められます。数値が小さいほど気密性能が高く、隙間が少ないことを意味します。
「耐震等級3+長期優良住宅」を取得し、末永く、安心して暮らすことのできる構造になっています。勾配天井による大空間と、耐震性を両立するために、斜めの梁上に構造用合板を敷き屋根を構成する「登り梁方式」を採用しました。内部空間を広く確保し、意匠的にも柱や梁が表れた木の温もりを感じる優しい印象になりました。
断熱材には、環境にも人にも優しい自然素材であるセルロースファイバーを採用。断熱性能を高めることで、外気の熱を室内に伝えにくくし、保温性に優れた快適な空間を作ります。また、気密性を高めるために気密施工にもこだわり、完成時の気密測定では「C値=0.24㎠/㎡」という高い住宅性能が得られました。隙間からの熱損失を最小限に抑えることで、断熱性能をさらに向上させることができます。
夏涼しく冬暖かい快適な室内環境を実現し、将来にわたって家族が安心して暮らせる環境が仕上がりました。
家族のコミュニケーションを育む空間
建物と南側の隣地を離し、広々とした庭を確保しました。外で子どもたちが思いっきり走り回れる遊び場となっています。
家事効率を意識した間取り
掃除の手間を減らすために、玄関から洗面所、居室に至るまで、できるだけ仕切りや段差をなくした間取りとしました。広々とした空間は掃除がしやすく、隅々まで清潔に保つことができます。
洗濯から収納までスムーズに行えるように、ランドリールームとファミリークロークを隣接させました。洗濯物を干したり、畳んだり、収納したりするまでの動線を短縮することで、家事の負担を大幅に軽減できます。雨の日でも花粉の時期でも安心の、ガス衣類乾燥機「乾太くん」を導入。部屋干しスペースも確保しているので、天候に左右されずに洗濯物を乾かすことができます。
味わいもありつつ、経年劣化を感じさせない素材
内装材は、素材の持つ特性や補修時のことも考慮して選定。味わいがありつつ、経年劣化の少ない素材を採用することで、長く飽きが来ない空間を実現しました。
床材には無節サクラ材を、壁には砂漆喰材を使用。壁は少しざらつきのある仕上げにすることで素材感を少しだけ出し、温かみのある優しい雰囲気をつくりました。
造作の家具や内部建具には、シンプルな色合いで他の素材とのバランスが良いシナベニヤ材を用いました。シナベニヤは柔らかい木目のクセのない材で、年月を重ね生活感が出てきても、空間に調和するような内装です。
この家を通して、時間・場所・家族がつながり、
子育て中もその後も、家が家族に寄り添って支えてくれるたのもしい存在であることを願います。
[家具協力:アムス工房]