リフォーム | アンティークに暮らす家
子育てを終えた奥さまが、好きなものに囲まれて、ゆったりと過ごせる場所をつくる
築20年木造住宅の内装リフォームの計画です。
間もなく2人のお子様を大学に送り出し、子育てを一段落されるお施主様よりご依頼をいただきました。
子供部屋2室とリビングダイニングを1つにつなげて広々とした空間をつくり、
”そこで趣味のピアノやフルートを演奏したり、好きなアンティークの家具や小物に囲まれてコーヒーを飲む”
そのような暮らし方をご希望されました。
主役のアンティーク家具をどう配置するか
”リフォームにあたり、置きたいアンティーク家具がある”
知り合いの洋服屋さんで陳列棚として使われていたアンティーク家具に一目惚れし、お店が閉店される際に譲り受けたとのこと。
片側はモールディングの装飾が施され、反対側はものを入れられるようにデザインされ、幅2.7メートルほどのかなり大きなものでした。
両面を活かし、どちらも見せるような置き方が出来ないかと考えていた時に、「洋間とリビングを緩やかに仕切るような役割を持たせられないか」というご提案をさせて頂きました。
「日を採り入れ、外を眺めつつも、プライバシーも守りたい」に応える内窓のデザイン
”東側の窓が少し大きく、お隣さんと目線が合ってしまうので、目隠しとなる何かをつくれないか?
ただ、外の木々を眺められるように窓ガラスの上部は残しておきたいし、部屋があまり暗くなりすぎないようにしたい。”
これらのご要望に応えられるように、建築的な操作を考えました。
目線より下を光が少し漏れるような鎧戸の形とし、目線より上を開口として残すような内窓をつくることで、解決を図りました。
また、窓台を上げることで部屋の広さに対しバランスの取れた大きさに見直すとともに、新しい部屋の雰囲気に合わせて、木の素材でリビングに設置されていた既存の内窓と調和するようなデザインとしました。
お施主様とアイディアを出し合い、対話のキャッチボールで作り上げたインテリア計画
内装は奥さまの趣味のアンティーク家具や小物、植木などがもっと引き立つよう、きれいすぎず素朴な素材感が出るような提案を目指しました。
お持ちの家具や小物からヒントをもらい、提案した素材に対して、もう一度ご要望を伺うというようなキャッチボールを繰り返し、インテリア計画を積み上げました。
最終的には、既存のリビングダイニングの床材はそのまま残しつつ、[新しい洋間の床材にホワイトオーク]、[壁・天井にはレッドシダーの無垢板や珪藻土]、[建具把手・照明には真鍮]、[カーテンレールにはアイアン]と異なる素材を使いながらも、アンティークとマッチするデザインにまとまりました。
家で過ごす時間がもっと楽しくなるリフォーム
リフォーム工事を終えると、さっそく主役のアンティーク家具が運び込まれ、飾りつけがされていきました。
”どこを眺めてもお気に入りの空間となり、家で過ごす時間が楽しみになりました”
と、リフォーム完成後の感想を頂き、コーヒーを飲んだり愛犬や愛鳥と遊ぶ時間を楽しんでいらっしゃいました。